通院化学療法センターについて

近年、悪性腫瘍に対して抗がん剤治療が多く行われるようになってきました。
このような治療は、以前は入院での治療が原則でしたが、抗がん剤使用の経験の蓄積、副作用対策の向上などから安全に施行することができるようになったため、患者さんのQOL(生活の質)を重視して外来通院治療が行われるようになりました。
当院でも医療安全や利用者の快適性の観点から通院化学療法センターを平成18年に開設し、現在では、年間2700件の標準化された抗がん剤治療を外来通院で安全に施行しています。

通院化学療法センターで診る主な病気

乳がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆管がん、肝がん、肺がん、卵巣がん、子宮がん、膀胱がん、前立腺がん、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病

通院化学療法センターの診療内容と特色

当センターは、抗癌剤点滴専用の治療室として快適な環境を整備し、抗がん剤投与スケジュールの確認、専用の安全キャビネットでの無菌調剤、投与前の薬剤の確認、点滴中の全身状態の観察など安全面に重点を置いた業務を行っています。
体調や点滴時間により、リクライニングチェアー(8台)またはベッド(4台)を選ぶことができ、リクライニングチェアーには、治療中に快適に過ごせるようテレビが設置されています。
スタッフは診療に携わる各科医師、がん化学療法看護認定看護師を含む専任看護師、専任薬剤師で、抗がん剤治療を行うとともに、薬効、副作用対策、治療中の日常生活の注意点などの説明や種々の相談にも応じています。
化学療法の適応は各科の担当医が判断し、あらかじめ登録されている薬剤ごとの治療スケジュール(レジメン)を選び、個々の患者さんの体重、身長などから投与量を決めます。
治療の当日は、各科の外来で担当医の診察を受けたあと、当センターに来ていただき、患者さんの状態の確認、レジメンの確認、無菌調剤、投与前の薬剤の確認を複数のスタッフで行った後に点滴を行います。点滴中の全身状態の観察については、専任看護師が細心の注意をもって観察し、安全面に特に留意して業務を行っています。

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がん化学療法のレジメン

当院で施行されるがん化学療法レジメンは、院内の化学療法委員会にて審査され、承認されたものです。本ページでは、適正ながん薬物療法のため、当院で承認されている公開可能ながん化学療法レジメンについて保険医療機関及び保険薬局の薬剤師等へ向けて公開しています。一般の方に対する情報提供ではありませんので、あらかじめ御了承ください。なお、投与量、投与スケジュールなどは患者さんの状態によって変更される場合があります。

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保険薬局薬剤師の皆様へ

当院では、薬物治療の有効性と安全性の向上の観点から、保険薬局からのレジメンに関する照会や患者様の状況に関する情報提供等に応じる体制を整えております。
「即時性は低いものの、医師への情報提供が望ましいと判断された内容」、「特定薬剤管理指導加算2」に関連する報告については、FAXにて服薬情報提供書(以下トレーシングレポート)の送付をお願いいたします。いただいた情報は医師や他の医療スタッフへ伝達し、情報の共有化を図ります。

トレーシングレポートの指定様式はありませんが、
免疫チェックポイント阻害薬については下記様式をご利用ください。
【免疫チェックポイント阻害薬】
トレーシングレポートはこちらPDF

医師紹介

  • 呼吸器科 部長
    通院化学療法センター長

    青野 ひろみ

    [専門領域]
    呼吸診療一般
    肺がん診療

    [主な資格]
    日本内科学会 総合内科専門医
    日本呼吸器学会 呼吸器専門医・指導医
    日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医・指導医
    日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
    日本結核・非結核性抗酸菌症学会 結核・抗酸菌症認定医
    ICD制度協議会 インフェクションコントロールドクター